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日本産コンブの分類

日本産コンブの分類

  • 昆布とは
    • 昆布とは、褐藻類コンブ目4科14属37種の中のコンブ科の海藻の総称で10属27種あります。その中で食用として北海道の昆布製品となるのは4属12種です。

 褐藻類:コンブ目(4科14属37種) ※ 昆布製品(4属12種)は青字




ニセツルモ科(1)ニセツルモ属(2)ニセツルモ、ホソツルモ
ツルモ科(1)ツルモ属(1)ツルモ
コンブ科(10)コンブ属(13)マコンブ(ヤヤンコンブ含む)、ホソメコンブ、リシリコンブ、オニコンブ(リシリ系エナガオニコンブ・クキナガコンブ含む)、エナガコンブ、ミツイシコンブ、ナガコンブ、ガッガラコンブ、カラフトコンブ、チヂミコンブ、カラフトトロロコンブ、エンドウコンブ、ゴヘイコンブ
ミスジコンブ属(1)アツバスジコンブ
トロロコンブ属(2)トロロコンブ、ガゴメ
スジメ属(1)スジメ
アナメ属(2)アナメ、オオノアナメ
ネコアシコンブ属(1)ネコアシコンブ
クロシオメ属(1)クロシオメ
アラメ属(2)アラメ、サガラメ
カジメ属(3)カジメ、クロメ、ツルアラメ
アントクメ属(1)アントクメ
アイヌワカメ科(2)アイヌワカメ属(4)アイヌワカメ、チガイソ、ホソバワカメ、クシロワカメ
ワカメ属(3)ワカメ、ヒロメ、アオワカメ


コンブ科・属の特徴

  • コンブ科:葉体は生涯にわたり根、茎、葉の3部分よりなり、遊走子嚢は葉に形成されます。

根(附着器)

  • 1.繊維状根
    茎の下端から繊維状の枝が出て、これらが繰り返し叉状に分岐して互いに絡まり合い、その先端で地物に附着します。
    根枝の太さ、長さ、分岐の仕方、曲がり具合などにより、大きく 非常に強固なもの(a.マコンブ)、小さくて繊細なもの(b.トロロコンブ)、発達の悪いもの(c.エダネスジコンブ)などがあります。また、稀に長く伸びて地物上を匍匐し、その先から新しい葉体を発生させる匍匐枝(d.ツルアラメ)などがあります。

    根(附着器)

  • 2.盤状根
    根は扁平で不規則な円盤状を呈し、その裏面全体で地物に附着します。
    盤状根を持つ種類は世界中で数種知られますが、日本にはゴヘイコンブ1種が分布するだけでコンブ類としては珍しいです。

    ゴヘイコンブ

  • 1.円柱状の茎
    コンブ類の茎は一般に円柱状ですが、横断面が完全な円形であるものはほとんどなく、楕円状にわずかに扁圧していることが多いです。また時には更に扁平になっているものがあります。一般に、茎の下部から上部に移るにつれて扁圧の程度は強まります。円柱状の茎は直立てし、長さは3-5cmから100cmを超えるものまであり、その直径は3-5mmから30mm前後に達します。

    円柱状の茎
    a. 基部が楕円形で上部が著しく扁平に
      広がるもの
    b. 全体に楕円形のもの
    c. 全体に著しく扁平なもの
    d. 全体にほとんど円に近い楕円形のもの

  • 2.扁平な茎
    テウリアナメやオオノアナメの茎は全く扁平で、後者の場合らせん状に捻れます。また、ネコアシコンブの茎は逆三角形で、扁平、わずかに溝状に反ります。これらの葉体は茎が横に傾いて地物に付着するために根は茎の下端のほか両縁からも出ています。

  • 1.各部分の名称
    コンブ類の葉は種類によっていろいろな形態があります。
    葉
    a. マコンブ(コンブ属)
    b. チガイソ(アイヌワカメ属)
    c. カジメ(カジメ属)
    d. アラメ(アラメ属)

  • 2.葉の形
    コンブ類の葉にはひも状(ツルモ)、単条(マコンブのような1枚の長い帯状のもの)、掌状(ゴヘイコンブ)の他に中央葉の両縁からたくさんの側葉を出すもの(カジメ)、基部が2叉して2枚あるいは多数の葉を出すもの(ネコアシコンブ・アラメ)などがあります。その最外縁を連ねた時にできる輪郭の形を葉の形といいます。
    葉の形
    a. 線状(非常に細くて長い)
    b. 細い披針形
    c. 細い倒披針形
    d. 披針形
    e. 倒披針形
    f. 長楕円形
    g. 広い披針形
    h. 広い倒披針形漸先形
    i. 楕円形
    j. 卵形
    k. 倒卵形
    l. 広い卵形
    m. 広い倒卵形
    n. 広い楕円形
    o. 円形
    コンブ属、トロロコンブ属などの単条はa~e
    アナメ属はi~k
    アラメ・カジメ・ワカメ属はj~n

   ※単条のコンブは一般に葉幅に比べて葉長が長いので適宜に「線状披針形」
   あるいは「長披針形」などと表現することも多くあります。


  • 3.葉基部
    成長した葉体の葉基部の形は次の8形に分かれ種の特徴として重要です。
    葉基部
    a. くさび形(基部の角度90度以下)
    b. 広いくさび形(基部の角度90度以下)
    c. 円形(均整の取れた円弧)
    d. 心臓形
      (円弧が基部で強く上に湾曲する形)
    e. 鋭形(緩やかに湾曲した狭いくさび形)
    f. 鈍形(緩やかに湾曲した広いくさび形)
    g. 截形「切形」
      (円形の基部を切り取った形)
    h. 漸先形
      (円弧が基部で内側に反り返る形)

  • 4.葉縁
    コンブ類(ニセツルモ科・ツルモ科を除く)は葉縁がまっすぐで凹凸などの付属物がないものと、鋸歯(ぎざぎざ)や側葉のような何らかの付属物を持つものに2分されます。
    前者のような葉縁を特に全縁と呼びます。しかし、コンブ類は全縁であっても縁辺部が多少波打ち、時には大きく重なり合うように波縮します。

    葉緑
    a. 全縁
    b. 全縁(緩やかに波打つ)
    c. 全縁(大きな波縮)
    d. 鋸歯状(刺状の突起)
    e. 二重鋸歯状
      (大きな鋸歯の上に小さな鋸歯がある)
    f. 強い縮れ
    g. 虫食い状
    h. 鋸歯のない羽枝(羽状側葉)
    i. 鋸歯のある羽枝(羽状側葉)
    j. 小羽枝をもつ羽枝(羽状側葉)
    k. 不規則な裂片

  • 5.葉面
    中帯部
    コンブ属、ミスジコンブ属、トロロコンブ属、アナメ属では葉の中央部が両側の縁辺部分より厚くなり、その部分が葉の一面に浅くくぼみ、他の面ではわずかな膨らみになっています。
    この中央部分を中帯部と呼び、両側の縁辺部と区別します。ちなみに、この中帯部のくぼんでいる面が葉のおもて面、反対に膨らんでいる面がうら面です。
    中帯部は葉体によってその発達の程度が違い、非常に明瞭なものから不明瞭なものまでいろいろな段階があります。また、種類によってはほとんど判別できないものもあります。

    中帯部
    a~e.コンブ属の中帯部を示す
    a. 非常に明瞭なもの
    b. 明瞭なもの
    c. 明瞭なもの
    d. やや不明瞭なもの
    e. 非常に不明瞭(または無い)もの
    f. アイヌワカメ属の中肋
    g. スジメ属の5本の肋と龍紋状の凹凸
    h. アナメ属の中帯部と小孔


    龍紋状凹凸紋
    コンブ科のトロロコンブ属とスジメ属の葉面に規則的な龍紋状の凹凸紋があり、紋様は種ごとに特徴があります。
    コンブ属では若い葉体の中帯部の両縁に2列の凹凸ができますが、チヂミコンブ、カラフトトロロコンブ、エンドウコンブでは2年目になってもそれは消えません。これらの凹凸紋にはトロロコンブ属やスジメ属の複雑な紋様の出来始めと共通した特徴があるところから紋様形成の形質はコンブ属に始原があると考えられます。

子嚢斑・胞子葉

  • 子嚢斑の形成場所
    葉体が成長すると子嚢斑が形成されます。その形成場所はニセツルモ科、ツルモ科は管状の体の全面、コンブ科は葉面、そしてアイヌワカメ科では茎の両側に子嚢斑を形成するために特別に葉片(胞子葉)ができます。

    子嚢斑


  • コンブ属
    • 根は繊維状、茎は扁圧した円柱状、葉は単条、全縁、中帯部を持ち、葉面は平滑です。
      ごく稀に根が盤状で葉が掌状に裂けるものがあります。
      葉の特徴により次の3グループに分かれます。
      • 1:中帯部が明瞭(エナガコンブを除く)幼体期に出来る2列の凹凸は後に消えます。
        マコンブ、ホソメコンブ、リシリコンブ、オニコンブ、エナガコンブ、ミツイシコンブ、ナガコンブ
      • 2:中帯部がやや不明瞭、2列の凹凸は生涯消えません(ガッガラコンブを除く)。
        チヂミコンブ、カラフトトロロコンブ、エンドウコンブ、ガッガラコンブ
      • 3:中帯部が非常に不明瞭(ない?)で掌状に裂けています。
        ゴヘイコンブ
  • ミスジコンブ属
    • 根は繊維状、茎はほぼ円柱状、葉は単状、全縁、中帯部に2~4条の隆起条が通ります。粘質に富む。
  • トロロコンブ属
    • 根は繊維状、茎はほぼ円柱状、葉は単状、全縁、葉の縁辺部に規則的に並ぶ龍紋状凹凸があり、粘質に富む。
  • スジメ属
    • 根は繊維状、茎はほぼ円柱状で、縦に細かな筋があります。葉は単条、全縁、葉の両面に交互に隆起する5本の肋と、規則的な凹凸紋があります。ほとんど粘質がありません。
  • アナメ属
    • 葉は長楕円形ないし卵形、中帯部は狭く、これを除く全面にたくさんの穴が開いています。粘質は全くありません。
  • ネコアシコンブ属
    • 茎は広く、扁圧し、下部と両縁から短い根を出して基物に這うように着生します。葉は初めは単条、平滑で、中帯部は不明瞭、2年目に再生するときに基部近くから脱落し、替わりに両縁に残った耳形体から2本の新葉を生ずる。その後は再生する度に同じ方法で葉が倍増します。
  • クロシオメ属
    • 根は小さい、茎は短く溝状です。葉は初め単葉、卵形、直立せず這うように広がり、やがて中央上部から裂けて2枚に分かれ、正対するように捻れます。匍匐枝があり、叉状に分かれた先端の茎の先にそれぞれ独立の葉を生じます。
  • アラメ属
    • 根は繊維状で硬い。茎は太く、長くなります。葉は初め単条、全縁、やがて両縁から側葉を羽状に生じます。翌年末枯れのため基部を残して脱落すると、残った部分が分叉枝となり、その先端からたくさんの新葉を生じます。葉は毎年生え替わり、葉面に縦に細かいしわが走ります。
  • カジメ属
    • 根は繊維状で硬い。茎は太く、長くなります。葉は初め単条、やがて両縁から側葉を羽状に生じます。中央葉(最初の葉)は毎年先端から末枯れし基部から新しい側葉を生じます。葉面にしわがない、匍匐枝を持ち新しい葉体を増やすものがあります。
  • アントクメ属
    • 根は密に分岐して絡み合う。茎は非常に短く、扁平、浅い溝となります。葉は幅広い楕円形ー卵形で縁辺は不規則に分岐した裂片となります。葉面粗いしわがあります。

参考資料

川嶋昭二 日本産コンブ類図鑑(1993)

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